ただ一緒に

それからというものの、そんな状態の誠を置いたまま遊ぶなんて、そんなことできるはずがなく、


1時間くらい近くのベンチで休んでいた。



しかし、


「……………。」


「……………。」


私も誠もしゃべることなく、ひたすら沈黙だった。



このままじゃ、なんか空気が悪くなるよね…


なんか話題を切り出そう!


うーん、何の話題にしようかな…?


「次、何に乗ろうか?」とか?これ、いいかも!



そんなことを思って、話題をきりだそうとしたその時、


「ごめんな、俺、ちゃんと言ってなくて…」



誠が小さい声で言った。


「えっ、あっ、ええと、何が?」


それまでずっと沈黙だったから、急にしゃべりかけられて、驚いてしまった。


「俺がジェットコースター、苦手だってこと。」


「あ~、そのことね。


確かに最初は『何で言わなかったんだよ!』とか思ってたけど…」



「ごめん、瑠香」


「もー、謝らないでよ。まだ、私話し中でしょ?聞いてよ!」


あっ、ヤバッ!最後、ちょっと命令してるみたいになっちゃった…


まあ、いっか!誠だし!