「瑠香、あなたもう自分の部屋へ行ってきなさい。


今日はいろいろと疲れたでしょ?」


お母さん、優しい…


お母さんこそ、疲れているのに、


いつもこうやって私や良太に優しい接してくれる。


「うん、そうする。」


お母さんは、私があまり気分が良くないのに気づいたのか、


「夕食は、部屋の前に置いておくね」


と言ってくれた。


すると、安心したのか涙が出そうになった。


ここで泣いてはいけない。


そう思い、お母さんや良太に涙を見せたくなくて、


涙がこぼれないように私の部屋まで走った。


私の部屋に着くと、やっぱり涙が溢れて………


私は一人、ベッドで泣いてた。


どうしたらいいのか分からなくて………


どの選択が正しいのか分からなくて………


お母さんや良太、由美や里花や誠に迷惑をかけたくなくて………


ただひたすら泣くことしか出来ない自分が情けなくて……


その日は、たくさん泣いたせいなのか、


すぐ眠りについてしまった。