家に帰って、鍵を開けようとしたところで、近くで人の気配がした。


とても怖かったが、確かめようと勇気を振り絞って言ってみた。


「そこにいるのは誰ですか?」


すると、近くの自動販売機の横から、その人が出てきた。


「……………なっなんで…………


なんでここにいるの………?


お父さん…………」


そう、そこにいたのは、お父さんだった。


「『なんで』ってそりゃもちろん、


瑠香のお父さんだからに決まってるだろうが…」


お父さんが私に近づいて来た。


嫌だ…嫌だ…嫌だ…嫌だ…


来ないで…来ないで…来ないで…来ないで…


「来ないで!!


私に近づかないで!!」


お父さんは、私の声にビックリしたが、


すぐにあの不気味な笑顔を私に見せた。