ただ一緒に

しかし、私は夜中、喉が渇いてお茶を取りに行った時に


見てしまった………、


お母さんが泣いている姿を。


私やお兄ちゃんが起きないように、と思っているのか、声をあげずに泣いている姿を見て、


私は何もしてあげることが出来なかった。


私はちょっと驚いたけど、安心した 。


「本当はお母さんは強くなんてなくて、


私達と同じくらい弱いけど、


私達を守ってくれるヒーローなんだ」


ってね


それから私は、お母さんのお手伝いをして、少しでも安心させてあげようとした。


そうしたら、お母さんは、


「瑠香……ありがとうね……」


と涙声で言った。


お母さん、私の方が「ありがとう」なんだ。


いつも困った時、救ってくれた。


由美が余命半年って言われて、部屋で泣いてた時だって、


お母さんの言葉に救われた。


お母さんのあの言葉を聞かなかったら、


私は今頃、立ち直れなかっただろう……