結局あさみと萌は、何人かの女子を交えて、授業が始まるまでお兄ちゃんと鮫島先生の話をしていた。
「ハナ、中川に手紙渡してくれた?」
休み時間、松野に呼び出されて外階段の踊り場へ行った。
「朝一で渡したよ。」
「サンキュー。」
「松野って、あさみのこと好きなんだよね?」
「当たり前だろ。」
「ふぅーん、あさみ直接渡せって怒ってたよ。」
「え・・・マジ?」
「デートするにも、何するにも応援はするって言ったけど、これからは直接言った方がいいと思うよ。」
「だよな。分かってるんだけどさ、上手くいかねぇよな。」
松野を見ていると初恋を思い出す。そして少し胸が痛む。
教室へ帰ろうとしたとき、ラベンダーの香りが鼻を掠めた。振り返り、思わず通り過ぎた人の袖を掴んでしまった。
「あの!」


