帰りのHRが終わると、掃除当番の青山君を置いて先に図書室へ行った。
中世のドレスって作るの難しそう。。。。
授業が終わって間もないこの時間の図書室は、生徒が多い。勉強している生徒や読書をしている生徒で、机は埋め尽くされている。
「ハナ、遅くなってごめんね。」
少しすると青山君が来た。
「実は私もう衣装イメージは決まってるんだよね。後はデザイン描くだけ。」
「あ、そうなの?じゃあ俺必要ない感じかな?」
「ううん、青山君に一番に見て欲しい。」
私がデザインを考えている間、彼はセリフを覚えていた。なんかこうやっていると恋人同士みたいで恥ずかしい。
机の上に置いてある携帯が音を立てて震えた。静まり返った空間に似つかない大きな音。
メールの差出人は、予想していた通りお兄ちゃんだった。
『今日は俺も遅くなる。帰るとき連絡しろ。タクシー呼んで一緒に帰るぞ。』
内容を読む前もため息。読んでからもため息。
「どうしたの?」
「え?」
「ため息ばっかり。」
「別になんでもないよ。」
「そう、ってか前から聞きたいことがあったんだけど。」
「なに?」


