―ナオちゃん!ここ教えて!!
―ナオちゃん!!
―ナオちゃん最近浅野先生とはいい感じ?
そんな生徒の質問に丁寧に答えていくお兄ちゃん。
「俺生物は苦手なんだけどな~。」
「ナオちゃんって呼ぶな!」
「それは秘密だね。」
調子よく笑いながらごまかすのは、お兄ちゃんの得意技だ。
「見てよ、ナオちゃん。」
相変わらず先生にうっとりの萌。
「アンタには矢野くんがいるんでしょ。」
「それとこれとは別でしょ!」
「都合いいんだから。」
「早くプリントやっちゃおう。」
そう急かしてみるものの2人は全くやろうとしない。
そんなとき背中を何かでつつかれた。
「何?」
「松野が呼んでるけど。」
松野の方を見ると確かに呼びかけられている。
「何?」
声を出さず、口パクでの会話は慣れっこだ。
「こっち来て、教えてよ!!」
松野の横で今にも寝てしまいそうな青山君がいた。
仕方ないからあさみたちを置いて、松野のところへ行く。
「勉強得意じゃないんだけど。」
「知ってるよ、俺と同じくらいの頭の奴とやった方が怪しまれない。」
「ズル賢い。」


