「はあ。」
家に帰ってから何度目のため息だろう。
「はあ。」
「56回目。」
「えっなに?」
「俺が帰ってきてから56回目のため息。」
「そんなしてないよ。」
「しています。何かあったのか?まさか今日図書館で、あの転入生に・・・ひゃあああああ。」
「怒るよ。」
「ごめん。」
「第一転入生じゃなくて、青山君。」
「あおやまくん。」
「それに何もないから。」
まだ疑っているお兄ちゃんをリビングに残し、部屋へ向かった。
部屋に入ってからも電気を点ける気にはなれなかった。
矢野君って保健室の矢野君だよね。2人いますとかじゃないよね・・・。
萌もなんであんなところで!!!
1人になると2人に対する怒りが込み上げてきた。
「もう我慢できない。明日聞いてやるんだから。」
そう意気込んだは良いものの、次の日萌から聞いた言葉は予想外のものだった。


