「正確に言えば一番はシンプルに仕上げるのがいいとは思うけど。」
「おい転入生、こんな案のどこがいいんだよお!」
興奮気味の松野にも青山くんは冷静だった。
「ちょっと松野!転入生って呼び方やめな!」
そして松野をなだめるあさみ。
「みんなは王道に仕上げるのは嫌なんでしょ。それにハナの案、人物構成的には面白いと思うし。」
そんなこと言ってくれるのきっと青山君だけだと思った。
私と彼の説得も虚しく、私の案は却下された。
1時間の話し合いの結果。本来の話をベースに、中世のヨーロッパ要素を組み込むことになった。
中世のヨーロッパっていうのが良く分からないんだけどな。
演劇祭は来月末、それまでにいいものが完成すればいいな。
衣装作りはきっと徹夜だし、舞台メイクも考えなければいけないし、と忙しい日々が来そうです。
「何してるの?」
放課後図書館で資料集めをしていたら、そんな声が聞こえた。


