過保護でごめんな。



「席に着け!HR始めるぞ。」

担任が入ってきたのをきっかけに、みんなゾロゾロ散っていく。


「連絡事項の前に知らせなきゃいけないことがあるから、よく聞いてくれ。」

そう言って先生はドアのへ向かって声を掛けた。男の子が1人入ってくる。

「青山夏生です。よろしく。」
定番の挨拶を済ませ、席に着く。


「おい、イケメンが来て興奮するのは分かるが静かにしろ。」

興奮が治まらぬ空気の中先生は淡々と話し始める。

「来月の演劇祭の話をするぞ。」

演劇祭は凌山高校が誇る三大祭。
各クラスひとつの作品を思い思いに作り上げる。文化祭とは少し違って、きちんとしたホールも貸切る。


「うちのクラスは白雪姫に決定しました。」

先生が粗方説明すると、実行委員の生徒が前で詳細を話す。


「まだ役者は決まっていないんだけど、大道具とかは今週末から作っていこうと考えています。」

「役者ってどう決めるの?」
口々に生徒が発言していく。

「立候補とかないですか?」

みんなソワソワしながら、他の人を見つめる。


「ハナお前中学での学芸会で白雪姫やってたじゃん。」
松野が余計なことを言ったおかげで、実行委員の2人とバッチリ視線が合ってしまった。