普通の幼馴染みってこういう感じなのかな?私とお兄ちゃんの場合、年も離れてたから私が小学生のとき中高生で、私が中学生のときはもう大学生だった。家に帰ってもたまにしかお兄ちゃんに会えなかった。だからお兄ちゃんと遊ぶ時間は本当に特別で大好きだった。
でも矢野君と彼女の場合は年も一緒みたいだし、常に相手が近くにいて憎まれ口をたたきながらお互いを思いやってきたのかな。近いぶん相手にわがままも言えないし、素直にもなれない。そんな辛い中で過ごしてきたのかな。
お兄ちゃんはいつも私のわがままを聞いてくれた。私が失恋したときは徹夜して、2人で映画見たこともあったな。ラブストーリーでは私が1人で泣き、アニマルドキュメンタリーでは2人で泣き、ホラーを見た後は寄り添いながらいつのまにか寝てしまう。そんなことが沢山あった。
もし矢野君が彼女のこと好きで、両想いだとしても2人が結ばれるのに時間が掛かるんだろうな。
そんな余計なお世話って言われてしまいそうなことを考えていたら、1時間が過ぎ下校時刻になった。
生徒の下校の流れを見計らってお兄ちゃんが裏門のところにタクシーを呼んでくれた。
「じゃあお願いします。」
そう言ってお兄ちゃんは運転手さんにお金を渡す。
「気をつけて帰れよ、なるべく早く帰るから。帰ったらすぐに鍵掛けるんだぞ。」
「分かった、ありがとう。」


