2時間くらい眠っていた。私が学校に来ていることを知らないのか、あさみと萌からメールが来ていて、松野からの着信記録もあった。
部屋の静けさから察すると先生はいないみたいだ。ガラリとドアが開く音が聞こえる。
「あれ、先生いないのか。」男子の声が聞こえる。
「先生いないの?」今度は女子の声。
「ラッキーじゃん。2人だけってこと。」
「湿布貼って早く戻りましょ。」
「じゃあお前が貼ってよ。」
盗み聞きみたいになって申し訳ないけど、聞き耳を立ててしまう。
「それくらい自分で貼りなさいよ。」
「いいじゃん、チューしてあげるから。」
この男かなりのやり手だと伺える。
「いらない、そういうのもうやめて。」
「何だよそれ。」
「彼女と別れて、どうせまたすぐ彼女作るんでしょ。」
「それは、」
おっと急展開だ。
「アンタみたいな幼馴染みいらない。」
涙声の女の子はそのまま出て行ってしまった。
静かな時間がまたやってくる。
「ちょっと矢野くん、また女の子泣かしたの?」
先生が呆れ返ったような声を出しながら戻ってきた。
私は焦って、横になり寝たふりをする。
「今他の子が休んでるんだから、静かにしてよね。」
「え・・・、マジ?」
拍子抜けしたように、矢野君がベッドを覆うカーテンを開けた。
「ちょっと!矢野君!」


