翔亜side


里桜の馬鹿ー!!

前を歩く成宮くんの後ろ姿を追いかけながら心の中で愚痴をこぼす。

イチャつくな!!人前で!!

とか思いながらも前を歩く成宮くんを追いかける足取りは軽い。





校舎裏に着くと成宮くんと並んでベンチに座る。







なんだかんだ言って楽しく笑えて過ごせる。



真上に広がる空は隣に誰かがいるだけでいつもより綺麗に見えたり…




そんなことを考えている自分が虚しく思えてしまったり…











初めて見た成宮くんの笑顔。

なんだ、やっぱりいい人だよ…

いつもは無表情なくせに…






やめてよ…

あたしは独りでいなきゃいけないのに。





誰かの傍にいたいなんてあたしは…






思わない…!!


思っちゃいけない。