「そっ、蒼くんは来ちゃだめぇーっ!!」
「はぁっ!?何でだよ!?」
「うわあぁぁっ!!」
激しい音が倉庫内に響く。
「相変わらず賑やかやなぁ〜」
「…………」
何が起こってるのか、ものすっごく気になるんだけど。
顔を上げようかな、と思ったとき新たな声が入ってきた。
「朱雀、大丈夫だった?」
「無事か?」
「おぉ。涼、太陽!ワシはおかげさんで、全然へーきやで」
……勘弁してよ。
これじゃ絶対に顔上げられない。
いくら髪と目の色が違うって言ったって、顔はまるっきりいっしょなんだし。
とくにこの二人は勘が鋭そうだから、私が満月だってばれそうで怖い。
朱雀は普段の私を知らないからよかったけど……
「そうは見えないけど……でも、よかった。ね、太陽?」
「あぁ」
「二人とも、ワシをなめんたらあかん。こんなんたいした怪我やないわ」
頭上で何とも和やかな会話がされていて居心地が悪い。
「それで……朱雀。その子は?」
「ん?あぁ、この子は猫ちゃんや。すまんな」
最後の謝罪は私に対するものだろう。
やっと朱雀は私の手を放してくれた。


