心の中でマントとかな兄たちに謝りながら鬼塚に向かって走る。
「ちっ!!」
鬼塚は新たなナイフをポケットから出すが。
「遅い」
「ぅあっ!!」
ピンポイントでナイフを持っていた手を蹴りあげる。
そしてずっと言いたかった一言。
「私は、野郎じゃ、ないってばっ」
「…ええぇっ!?」
そのまま驚いている顔に回し蹴りを入れてやった。
そのときの衝撃で壁とぶつかったけど謝る気は毛頭ない。
「う゛っ………」
今度こそは小さな呻き声を残して鬼塚は崩れ落ちた。
「ざまーみろ」
可憐な女の子を野郎呼ばわりした報いだ。
そこまで怒ってもないけどね。
ため息をつきながら足元に落ちていたナイフを拾い、マントともう一つのナイフを拾う。
「うわぁ……」
マントには想像通り、ナイフのあとが残っていた。
でも思ったより酷くはなかったので、まぁ縫えば何とかなるだろう。
「大丈夫だったでしょ?」
前を向くと呆気にとられたような顔をした朱雀と目があった。
「あ、あぁ……猫ちゃん、強いなぁ」
「そんなことないよ。あいつが弱かっただけ」
笑いながら朱雀の座っている場所に行き膝をついて目線を合わせる。
見下ろしたり見下ろされたりするのって嫌なんだよね。


