私がいるところは二階のようになっていて、下の様子がよく見える。
下の階は壁があるものの、私がいるところから左手を見ると向こうは明るく少し人の声が聞こえるので、ここと向こうはつながっているらしい。
暗くてよく見えないが壁に一つ扉がある。
下からも向こうにつながっているみたいだ。
見る限り向かい側も同じように向こうにつながってる感じだろうな。
向こうは見なくてもだいたいの予想はつくし。
うん、思っていたよりも単純な構造みたいでよかった。
でも一応、下から行くとどこに出るのかぐらいは確めておこうかな。
ひらりと飛び降りて音もなく下に着地する。
普通の人だったらけがをする高さも、私にとっては何でもない高さだ。
「さてと……あら?」
扉を開けようとするがここは鍵がかかっていた。
私が入って来た窓は鍵がかかってなかったから、ここもかかってないと思ったのになぁ。
「……ピッキングでもして開けようかな?」
冗談だけど。
でもこれ以上ここにいても意味は無さそうだし、帰ろっかな。