音からするとまだ少し遠い距離にいるとは言え、来たら来たでちょっと面倒だなぁ。


今日はあくまで下見、って言ってたから穏便に済ませたいし。


面倒ごとに巻き込まれないようにさっさと窓見つけて下見して帰ろ。


完全にバイクが来る前に私は窓を探し始める。


少し探すと、



「発見」



人が1人入れるくらいの小さな窓。


写真で見たときはそんなに分からなかったけど、窓は結構高い場所にあった。


ま、フェンスがあるから簡単に行けそうだけど。


軽く呼吸を整えて一気にフェンスの上まで登る。


窓には鍵がかかってなかった。


……フェンスにも近いし鍵もかかってないって。


どれだけ不用心なんだ。


だから私みたいなのが来ても気づかないんだよ。


少し呆れながらも静かに中へ入る。


中は薄暗くここは使われてないらしい。というか文字通り倉庫として使われているみたいだ。