そこには1つの少し古そうな倉庫が写っていた。
「ターゲットチームの名前は"鬼火"。全国No.6の暴走族チームだよ」
「最近は良くない噂ばっか聞くとこだ。多分ほとんどが本当のことだろうな」
「ふーん。全国No.6で良くない噂、ね……」
どこに行ってもそういうやつらの1つや2つはあるんだよね。
「その噂って、例えばどういうのがあるの?」
「いろいろあるな……表立って騒がれてはいないけど最近ある強姦事件、知ってる?」
「……あんまりテレビとか見ないから」
「そっか。まぁ警察も大事にしたくないみたいだからね。あんまり大きなニュースにはなってないし、知らないのも無理ないかな」
音は少し笑って言った。
……これからはもう少しだけテレビ見よう。
「でも、確かな情報だよ。腕のある情報屋ならみんな知ってるし、全国上位の暴走族なら予想くらいつくんじゃないかな」
前々から良い噂は聞かなかったところだからね、と音は苦い顔だ。


