苦笑してお皿を下げるマナさん。
「それじゃごゆっくり。……満月ちゃん、あんまり危険なことしてかなたちを心配させたらダメだよ」
最後の言葉は私にしか聞こえないぐらいの大きさで言われた。
マナさんは1回、私の頭を撫でてからキッチンの方に戻っていった。
「マナさんに何言われたんだ?」
「……たいしたことじゃないよ」
「?…そっか」
「うん」
私は微笑みながら、しっかり二人の瞳を見て言った。
……大丈夫だよ、マナさん。
そんなこと、ちゃんと分かってるから。
私は……強いから。
大丈夫……
「奏、音。本題に入って。私の頼んだ情報は……?」
さっきまで漂っていた雰囲気を全て消して、私は"白猫"になる。
そしてかな兄と音兄…奏と音の顔も真剣な表情になった。
音は鞄からパソコンを出して、しばらくカタカタさせたあとに画面をこちらの方に向けた。
「これが次に君が狙うターゲットの倉庫」


