ソファの上では莉都がしょんぼりと私を見ていた。
かわいい……けどそれはそれ、これはこれ。
「ごめんね、莉都。それは無理」
というか、ごめん。本音を言うと面倒くさい。
「嫌だって言ってるんだ。本人の意思を尊重してやれよ」
蒼介だけやけに嬉しそうですね。
まぁそれもそうか。女嫌いの蒼介から見れば、姫なんて邪魔以外の何ものでもないからね。
「それじゃ、ばいばい」
できることならもう関わりを持ちたくないよ。
そして私は屋上をあとにした。
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「やっぱり珍しい子だったね、満月ちゃん」
涼はクスクスと楽しそうに笑っている。
「涼くんもそう思う?ボクもね、みぃちゃんが教室に入って来たときにそう思ったんだ!」
「はっ、女なんてみんな同じだろ」
「そんなことないよ!!みぃちゃんは、きっと他の人とは違うよ!!」
ぎゃーぎゃーと莉都と蒼介が言い合いを始める。