涼がさらにニッコリして言った。
「僕たちがその"双翼"の幹部。ここは僕たちが学校にいるときのたまり場なんだ」
………ですよね。思った通りだ。
頭痛くなってきた。
「あー、と……じゃあ、私は退散した方がいいですよね」
どうせこの学校で我が物顔するな、とか釘を刺しておくために私を連れて来たのだろうし。
用事が終わった以上私がここにいる意味はないだろう。
何より目をつけられたらこれからが困る。
「いや、今のは前置き。これからが本題だよ」
「…………」
これ以上いったい何があるんだ。
「そんなに警戒しなくても……」
涼は苦笑ぎみだ。
「……で、本題って何」
とりあえずここからさっさといなくなりたい。
「"双翼"の姫になれ」
…………は?


