「はっ、だからお前はチビなんだよ!」
「そのうち蒼くんより大きくなるもん!」
「言ってろよチ、ビ………」
あーあ………
「……こんにちは」
見つかっちゃったじゃん。
我ながら押し倒されてる(?)姿で挨拶とは……なんか情けない気がするけど仕方ない。
莉都の言葉を借りて曰くの噂の"蒼くん"は黒髪に真っ青な綺麗な瞳、シルバーのピアスをいくつかしている俗に言うイケメン。
今日はイケメンによく会うな。
星座占いの順位でもよかったのか?
「お、お、おんな……?」
驚愕の目で私を見る。
女って、そこまで珍しいものでもないと思うんだけど。
莉都がしまった、という感じで下にいる私を見た。
「う、わあぁぁっ!!?」
莉都も私に気づいてくれたみたいなのでそろそろどいて、と言おうとしたら。
なんと、さっきの蒼くんが思いっきり悲鳴をあげて後ずさった。
………何?


