「刺された?」
暁さんを見ると、さっきまでとは打って変わって鋭い目になっていた。
春花さんも厳しい顔になっていて。
「太陽、それはお前が総長として、姫である満月ちゃんを他の奴等から守れなかったってことだな?」
「……あぁ」
太陽は目をふせて暁さんの言葉に耳を傾けている。
「俺の、ミスだった。満月が外に出ると伝えたとき、もっと注意しておくべきだった。そうすれば、満月が連れ去られることも、仲間があんなに怪我することもなかった」
………ん?連れ去られる?
「あのときも、俺がもっと早く気づいていれば……満月は、俺を庇って刺されて怪我をしたんだ……」
「あの、ちょっといいですか?」
だんだんと重くなる雰囲気の中、私は手をあげた。
「ちょっと訂正入れたいんですけど」
無言を肯定と受け取って、私は太陽を見る。
「ごめんね、太陽。朱雀からどう聞いたのか分からないけど、私は連れ去られてないよ?」
どういう意味だ、と訝しげな顔をする太陽にちょっと申し訳なく思う。
「あのとき、私が自分から行ったの。自分の意思で。だから太陽は悪くないの。私が勝手に行動したんだから。
それに私が怪我したのも、ただたんに自分の目の前で傷つく人を見るのが嫌だっただけだもん。勝手に行動したのは私、太陽は悪くないよ」


