そう。これは私がみんなを守れた"印"。



「だからそんな顔見せないで。それにこれは終わったことなんだし、うじうじしても仕方ないでしょ?そんなこと考えるぐらいなら、次どうするかを考えてよね」



ぺし、と軽く太陽の手を叩く。


笑いながらそう言うと、太陽やみんなは驚いたような顔をしていた。


そしてやっと笑顔を見せてくれた。



「……そうだな。考えても仕方ない。安心しろ満月。次は、必ず守る」


「うん。そうしてね」



あぁ……いつも通りの太陽だ。


やっぱりこういう方がいい。



落ち着くなぁ……



それからみんなは私が眠っている間のことを話してくれた。


なんだかんだで、あと三日も入院すれば私は退院できるらしい。


大ちゃんが気づかってくれたのかな。



「満月は一人暮らしだったよな?」


「そうだよ」



不意に聞かれた質問に答えると考える顔になる太陽。


どうしたんだろう……



「太陽、そろそろ時間だよ」


「あぁ」



時計を見ると面会時間がもうすぐで過ぎそうだった。


久しぶりに起きたからかな。


時間が過ぎるのが速いなぁ。



「じゃあまた来るね、みぃちゃん!」


「安静にしてろよ」


「ほんならなぁ〜」



私はベッドからみんなに手を振った。


静かになった病室にほんの少し寂しさを感じる。




早く家に、みんなのところに帰りたいなぁ……



そっと目を閉じると、思っていたよりも早く私は意識を手離した。