疑問の目で太陽を見るとさらに苦しそうな顔になる。



「4針も、縫ったんだ……」


「?あぁ」



あの刺されたところね。


結構強引に引き抜かれたし、それで傷口も広がったのかも。



「……跡が残る」


「そうなんだ」


「あぁ……」


「…………」


「…………」


「もしかして、跡が残っちゃうこと気にしてる?」


「……すまなかった」



図星か。



「大丈夫だよ、太陽。このくらいの傷。私、気にしてないから」


「だが、」



自分が許せないのか太陽はぎゅっと固く拳を握る。


太陽は仲間思いで責任感が強そうだから、多分自分のことを責めているんだろうな。



太陽のせいじゃないのに。


むしろこれは私が勝手に撒いたタネでみんなは何も悪くない。巻き込まれただけ。



「太陽。私、本当に気にしてないよ」



そっと太陽の手をとる。


握りすぎて手から少し血が出ていた。



「だから、自分を責めないで。傷つけないで?」


「満月……」


「それに、この傷も私にとっては結構いいものなんだよ?」


「……?」



太陽の指をゆっくりとほどきながら、私はみんなの顔を見回した。



「だって、この傷を見るたびに思い出せるでしょう?私がみんなを守れたんだって」