大ちゃんは殺気をほのかに滲ませ、それでも表面だけはいつも通りに笑いながらそう言う。
その姿は学校で見せる先生としての大ちゃんより何倍も威圧的でみんなが息を飲んだ。
私と言えば大ちゃんにもそんなに心配をかけていたのかと申し訳ない気持ちとあと1つ。
うん。さっきあまりにもサラリと言われたからその信憑性が疑われそうだけど……
ぞくり、と冷たいものが背中に走る。
「……2人なら簡単に現実に起こしそうで怖い」
「だろ?満月が言うぐらいだ。お前ら、こんくらいですんでよかったなぁ?俺の優しさに感謝しろよ」
「「「「「…………」」」」」
みんな黙っちゃった。
そんな太陽たちを見てじゃあ俺行くわ〜、と笑いながら大ちゃんは部屋を出ていった。
一瞬気まずい雰囲気が流れる病室。
大ちゃんめ……この空気をどうにかしてから出ていけばいいものを。
と、とりあえず…
「お、おはよう?」
今は朝かどうか知らないけど。
「満月……」
苦しそうに太陽は私を見つめる。
太陽だけじゃない。
涼や莉都、蒼介も朱雀も暗い顔で私を見ていた。
……まるで私が死んだみたい。
せっかく目が覚めたのに縁起悪いなぁ。
「満月……すまなかった」
「………?」
私、何か謝罪されるようなことされたっけ。
「ごめんね、みぃちゃん……」
「悪い……」
「すまん……」
「本当に、ごめんね」
みんなにも謝られるけど。
え、何……本当に意味が分からない。
私、何かした?


