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「、ん………」
そっと目を開けるとそこは真っ白な空間だった。
白い天井、白いベッド、白いカーテン。
そしてこの独特な香り……
「びょー、いん…?」
声を出してみて少し驚く。
「わ…喉、がらがら」
あー、そういえば私刺されたんだっけ。
まだわき腹には鈍い痛みが残っている。
あのあと気を失ってからどうなったんだろう……
とりあえず目線だけ動かして室内を見ると、ベッドの隣に冷蔵庫があったのでそこから一本お茶をいただいた。
「ん、生き返る」
お茶を飲むと大分喉が楽になった。
これからどうしようかな。とりあえずどうなってるのか知りたいんだけど。
ベッドに座っているとガラ、と扉の開く音がした。
「満月……目覚めないな」
「心配しなくてもそのうち覚めるよ」
「はっ!もしかして、このまま一生覚めなかったりして……!!」
物凄く聞き覚えのある声だ。
「勝手に人を殺さないでくれない?」
カーテン越しにそう言うと、ぴたり、と三人の動きが止まった。
かと思うといきなりカーテンが開く。
「満月……」
「おはよ。かな兄、音兄、大ちゃん」
ニコリと笑って三人の顔を見る。