おかしい。
何かがおかしい。
海に行った日から一週間が経っていた。
最初は私の勘違いかとも思ったけど、日によって絶対に誰かがいない。
今、部屋の中にいるのは太陽と朱雀。
昨日は涼と莉都だった。
さすがにここまでくると分かる。
何か、私の知らないことが起こっている。
知りたい……
でも私はただここに出入りを許されているだけで、私が知ってもいいことなのか。
「はぁ……」
みんなが言わないってことは、私には関係ないってことなんだろうな。
……でも、心配ぐらいはしてもいいよね。
「太陽。少し外出てもいい?」
「何しに行くんだ?」
ちょっと外の空気を吸いたいってだけなんだけど。
あ、でも……
「コンビニ行きたいの。アイス食べたくて」
ついでに太陽や莉都のも買ってこよ。
私は何も知らないけど、みんなが疲れてるのは分かるから。
ちょっとぐらい気晴らしになるかな。
「ね、だめ?」
「……朱雀」
「分かっとる。ほな行こか」
ケータイをいじっていた朱雀はソファから立ち上がり部屋を出て行った。
「ありがと、太陽」
「……気を付けろよ」
「うん」