「というわけで、私そろそろ帰るね」
このままここにいると、最後まで太陽たちもここにいそうだ。
「そうだね。明日も満月は倉庫だろうし、僕が送るよ」
「え、別にいいのに」
「送らせてよ。お兄ちゃんだしね」
クスクスと笑いながら差し出した音兄の手に私の手をのせる。
「それに、送らないと下にいる人たちに殺されそうだ」
「……逆に返り討ちにしそうだけどね」
「まぁね」
いや、そこは否定しようよ音兄。
心の中で突っ込みながら、私は音兄に手を引かれて中に入った。
……少し外でまったりしてただけなのに、こんなにお酒の臭いが強くなってる。
私がいない間にどんだけ飲んだんだ。
「奏ー、満月送ってくるね」
「おぉ〜〜、いってらっさ〜い」
リビングに入ると更に強いお酒の臭いがした。
マナさんは最後に見たときと変わらずに優雅にワインを飲んでいる。
けど、大ちゃんは床で寝ていて、かな兄は座ってはいるものの顔がほんのりと赤い。
しかも呂律まわってないよ。
「らっさ〜い」ってなんだ。
ため息をついてから、私は今日買ったばかりの水着とキッチン用品を持った。
「みーっつき!またこいよ?」
玄関を出るときにいきなり後ろからかな兄に抱きつかれる。
さっきまで座ってたよね、この人。


