「こんなに時間が早く感じたの、久しぶり…」
あ、でも太陽たちと一緒にいるようになって、昔よりは普通の時間も早くなった。
昔は違う意味で時間があっという間だったからなぁ。
少し外の空気を吸おうと私はベランダに向かった。
賑やかな大ちゃんたちの声が遠くなる。
外に出るとむわっとした空気が私を包んだ。
「星きれー…」
高いところから見ているからか星が掴めそうなぐらい。
「あ……」
雲で隠れていた月も出てきて、辺りが明るくなった。
今日、満月だったんだ……
軽く瞼を落としても満月の光を感じることができた。
満月の夜はいろいろな思い入れがありすぎて、いつも複雑な気持ちになる。
でも、今日は純粋に綺麗な月だと思えた。
そういえば、高校に入ってからこんなにちゃんと月を見たの初めてかも。
クス、と自然に笑みがこぼれた。
そろそろ中に戻ろうと思い、最後にふと目線を下げる。
「あれ?」
今、見覚えのある顔が…………いた。
……うん。気のせいじゃない。
こんなところまでついてきてたんだ……ちょっと可哀想になってきてしまった。
というか申し訳ない。


