「んー、ありがと。でもまぁ、なんとかなるよ」
「そう?」
「うん。それよりも、教えてあげるなら私よりもこっちに教えてあげて」
さっきから視線が……
「……涼くん。勉強教えてぇー!!」
「涼……」
「りょおーっ!!」
「……はぁ」
ため息が苦労を物語っているね。
今日一日がこのあと勉強会になったのは言うまでもない。
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「ボク、どきどきする……」
「大丈夫?」
「大丈夫じゃないよぉ……!」
「200点以上とってたら補習なしなんだから大丈夫だろ」
「蒼くん……なんか意外にも普通というか……心配じゃないのーっ!?」
目に涙を溜めて体を震わせて莉都は叫ぶ。
注意。苛めているわけではないよ。
ただ莉都はテストの結果が怖いだけだから。
「うぅ……これで点とれてなかったら涼くんに殺されちゃうよぉ」
莉都の顔がサァー、と青くなる。
……昨日の勉強会のとき涼が言ってたっけ。
「僕が勉強見てあげたんだから、赤点なんて……とらないでね?(ニッコリ)」
…………って。
後ろ姿しか見ていない私でも怖いと思ったんだから、正面からはさぞ怖かっただろうな。
このとき、私は涼に勉強を見てもらわなくてよかったと心から思った。


