「こんな時間に女の子が1人で出歩いてるなんて珍しいね〜?
もしかして暇してるのかなぁ?」


「それならさっ!俺らと楽しいことしよーよ」



警戒していた時と違いニヤニヤしながら男達がこっちに来る。



……気持ち悪い。



「ねぇねぇ、聞いてるー?」


「とりあえずここじゃ目立つから奥行こうか?」



逃げないようにするためか、私のまわりを男達が囲む。



そんなことしなくても逃げないけどね…


私は素直に足を運んだ。


そんな私を見て男達は満足そうに笑う。



奥に行くと結構な人がいた。


全員男……



「おいおい!何してたんだよ」


「怒んなよ。女の子連れて来たぜぇ」


「まじか!お前ナイスだなぁ!!」



がやがやとうるさい。


でも、それも数十分もすればどうなるか……


行く末を想像し私は密かに笑みを浮かべる。



「……ねぇ」



その場にりんとした声が響く。


今まで喋らなかった私がいきなり喋ったからか、男達は驚いているようだ。