「あ、朱雀。そういえばまだメールきてないんだけど」
太陽の怒りが消えてから、ずっと気になっていたことを朱雀に聞く。
さっきもケータイ見たけどまだきてなかったんだよね。
「おぉ、すまんすまん。忘れとったわ。今送るなぁ〜」
慣れた様子でケータイを使う朱雀。
「え!いつの間にメアド交換してたの?」
「昨日送ってもらったときに」
「ボクとも交換しよー!」
「ふふ、いいよ?」
連絡用として太陽や涼とも交換する。
一気に電話帳の名前が増えたな。
……変な感じ。
「あとで蒼くんにも送っておくね!」
「よろしくね」
「うん!」
なんか莉都嬉しそう。
「電話と言えば……さっきみぃちゃんと電話してた人って結局誰だったの?」
……無邪気な莉都の質問がこの場の雰囲気を変えた。
特に、太陽のオーラが……なんか、黒い。
「音…のことだよね?」
「音?」
「う、うん……」
私の呟いた声が太陽には聞こえたらしい。
聞き返された。
でも……なんか、太陽、声がいつもより低い……
「音は……私の大切な人だよ?」
私が言った瞬間、ピキッ、と不吉な音がした。
…………え。何?
よく分からないながらもとりあえず説明?を続ける。
「音はね、私にとって大切で大事な人。かけがえのない人だと思ってる、け…ど……」


