――――――――――――――――――
――――
「失礼しまーす……」
そぉっと理事長室に入ると笑顔の音兄がいた。
「いらっしゃい」
「……かな兄は?」
「あそこ」
音兄が指をさした方を見るとソファに倒れているかな兄を発見した。
……関わりたくない。
物凄くむくれている。
確かにこれじゃあ仕事をしそうな感じじゃないな。
「奏。満月が来たよ」
「……おー」
とりあえず音兄はかな兄の隣に座り、私はその向かい側に座った。
「満月……説明しろ」
「どうして僕たちが知らないうちに、双翼の姫になっているのかな?」
「……はい」
二人の雰囲気が恐ろしい。
まぁ、ちゃんと説明してなかった私が悪いよね。
「えっと……実はね」
そして私は今まであったことを全て話た。
あの日、白猫として活動したあと偶然太陽たちと会ってしまったこと。
朱雀に正体がばれてしまったこと。
それを黙っていることと引き換えに私が姫になること。
「だいたいの話はこんな感じ、かな」
「成る程ね」
「それで姫、か…」
二人は何か考えている。


