「んっ……」



目覚ましもないのに何故か自然と目が覚めた。


窓からは仄かに光が漏れている。



「今……何時…?」



今日は太陽たちが迎えに来るんだから寝坊するわけにはいかない。


時計を見るとまだ六時を少し過ぎたところだった。


二度寝…したいけど、起きれなかったら困る。



「起きる、か…」



重い体を起こしてのろのろと制服に着替える。


昨日外してからそのままにしてしまったウィッグとカラコンを持って洗面所に向かう。



「髪まとめるの面倒なんだよね」



いっそのこと切ってしまおうとも思ったけど、そうするとかな兄や音兄が悲しむからなぁ…


悲しむ姿は出来るものなら見たくない。


……もしかしたら私もかな兄や音兄と同じぐらいブラコ、



「……いや、ないな」



さっさと髪をまとめてウィッグを被りカラコンを入れる。


一通りの準備をしてからリビングに行く。


時計を見るとまだ時間があったのでコーヒーを入れてまったり時間を過ごす。



朝ごはんは……いいや。お腹すいてないし。



ぼーっとしているといつの間にか七時四十分になろうとしていた。


そういえば、何時に来るとか言ってたっけ……


暇だし、そろそろ出てようかな。


鞄を持ってマンションを出る。