今日は、いろいろあったなぁ。
熱いシャワーを浴びながら考える。
これからのことを……
やっぱり第一に頭に浮かぶのは心配、ということ。
私には……いろいろあるから。
普通でなんて、いられないのは私が一番分かってる。
違う……私は、普通でいてはだめなんだ。
だけど、なんだか変な感じ。
私……もしかして期待してるのかな。
昔のこと、少しでも忘れられるんじゃないか、って……
「私……馬鹿みたい」
思わず呟いた声には自嘲の響きを含んでいた。
忘れられるはずなんて、ないのに……
忘れちゃ、駄目なのに……
痛みを忘れたはずの肩の"印"がチリチリして、ついそこに手を伸ばす。
……今だけ、この少しの時間だけでも、あの暖かい空間にいてもいいだろうか。
風呂からあがり、髪を乾かしてさっさとベッドに入る。
でも、考えてしまうのはこれからのこと。
起こるかどうかもわからない未来を考えても仕方がない……
頭では理解しながら、私の不安は心の中に広がっていった。
その不安を掻き消すかのように私は目を瞑り、意識は闇の中に落ちていった。