けど、私には張り付けたような嘘の笑顔に見える。
そんな薄っぺらい笑顔見せられるくらいなら、金髪……イケメン1の無愛想+無表情の方が何倍もいいんだけど。
「……女の子にそんな冷めた目で見られるって、なかなか出来ない経験だね」
くすくすとイケメン2が私を見て笑う。
今度はちゃんとした笑顔で。
意識しないうちに冷めた目で見ていたらしい。
「それは、すみません…」
「いーえ。それより、どうしてこんなところにいるの?授業始まってるけど」
………理事長室探してたんだった。完全に頭から抜けてたよ。
「あー、えと、理事長室ってどこにあるか知ってますか?」
「理事長室?それならこの校舎の3階だよ」
校舎はあってたんだ。私ってば凄いな。
「そうですか。ありがとうございました」
ペコリとお辞儀をして理事長室に向かおうとする。
「おい」
今まで口を開かなかったイケメン1が話した。
「何?」
「なんか言うことねぇのか?」
「…………」
あったっけ?
お礼、は言ったよね。イケメン2に。道教えてくれたし。
首を傾げて考えるが……うん。分からない。


