「っく、…ってぇ……」
地面に仰向けになっている蒼介の姿は相当痛そうに見える。
いきなりで受け身取れなかったのかな。ちょっと申し訳ない。
「ご、ごめん……痛かった?」
恐る恐る蒼介の顔を覗き込んでみると、蒼介の顔がみるみる怖くなっていった。
「…てめぇ……!」
更に怒りを買ってしまったらしい。
これはますます面倒なことになりそう……
「ごめんって。怒らないでよ」
「許さねぇ!!」
ガシッ、と胸ぐらを掴まれる。
「え、ちょっ」
仰向けに寝ているままの蒼介がそのまま引っ張るので倒れ込みそうになる。
「捕まえたらこっちのもんだ……」
ハッと笑いながら蒼介はゆっくり立ち上がった。
もちろん、私の胸ぐらを掴みながら。
これは、ちょっとやばい、かも……?
少し焦っていると……
「猫ちゃん蒼介に捕まってまったで〜」
「みたいだね」
「でもでもっ、蒼くんの拳をあんなに避けるなんてすごいね!!」
「背負い投げも綺麗だったよね。太陽もそう思うだろ?」
「あぁ」
あれ、ものすごい暢気な会話が聞こえる。
見物人め……私一応女の子ですけど。
朱雀とか知ってるはずですけど。
知っててあえて言ってないな。
「猫ちゃ〜ん、蒼介の拳は当たったら痛いでー」
「そう思うなら朱雀が助けてよ」
蒼介……思いっきり殴る気満々なんですけど。


