即答……と苦笑している夜なんて目に入らない。
私は、光の思いが知りたい。
それがどんなものだとしても……
真剣な目で見つめる私を見て、夜は苦笑しながら口を開いた。
「愛してる人に殺されるなら本望です。
そうしたら、俺は彼女の中で永遠でいられますから、だってさ」
「……っ、ズルい…」
光は、ズルい……っ。
どんな殺し文句よ!!
「光の、ばか……!!」
光の言った通り、私の心の中には一生消えることのないモノが残ったわよ。
それもこれも光のせいよ……!!
「……、…な……」
「………!!」
かすかな声に私は振り向く。
「光?」
「…………は、な」
その顔を覗きこむとうっすらと、光の綺麗な瞳が開いていた。
意識があるの……?
口が動いているのが分かるけれど、声が聞こえない。
悪いとは思ったけれど、私は酸素マスクをとって耳を近づける。
「は、な……泣か、ない、で……」
どうして……
こんなときまで、光は私のことを責めないのよ……
「……ばか。泣いてるのは、光のせいじゃない」
ぽつり、と呟いた言葉に光は少しだけ笑った。
「は、な……はな、が……俺の……生きる、りゆ…だっ、た、よ…」
「私が…?」
こく、と首が動く。
「だか、ら……俺は、も…はな、のそば……いられ、な……から……」
―――せめて、華の中で生きさせて……
……それが、光の願い。
「……光が心配しなくても、もう私の中から光が消えることなんてないわ」
伝えるはずのなかった気持ちを、光に。
「私も、光が好きだもの……」
そっと、顔を近づけて、唇を重ねる。


