桜ヶ丘高校の王子様




「杏里ぃーーーーっ!」

どこからか声がして、誰かが杏里に抱きついた。


「日向乃っ、おはよ!どしたの?」

昨日のヤツじゃん。
日向乃ってゆうんだ。

なんか2人で話してるけど、そんなの関係なしで、俺はその女子に荷物を持たせた。


そして、杏里の腰と膝に手を回して持ち上げる。


「ひゃあ!」

杏里は、俺のシャツをぐっとつかんだ。

軽い…しかも細い。
ちゃんと飯食ってんのか?
コイツは。


「は…恥ずかしいよ///」

顔を赤くする杏里が、何だか可愛い。


「黙っとけ。」

杏里にそれだけゆうと、俺は黙って階段をのぼった。


5階に着くと、杏里をおろして、教室まで送る。

杏里に笑顔でお礼を言われて、少しドキッとしたのは秘密。


俺は、B組へ戻った。