桜ヶ丘高校の王子様




靴を履いて、階段の前まで到着。


「どーしよ…。」

私は、悠ちゃんを見た。

悠ちゃんはふわって笑って、

「大丈夫。」

って、言ってくれた。


「杏里ーっ!」

「日向乃!」

日向乃は、走って私の元へ。

「昨日は、ごめんね…。私のせいで…」

今にも泣きそうな日向乃。

「大丈夫だよ。日向乃のせいじゃないから。」

「あ、ちょうど良かった!」

悠ちゃんが、いきなり声を出して、私と悠ちゃんの荷物を日向乃に押し付けた。

「ん、これ持って!」

「えっ?!」

「あんた、杏里の友達なんだろ?」

日向乃は、うなずくと荷物を持った。

悠ちゃん、何する気…??

すると、悠ちゃんは、私の腰と足に手を回して、抱き上げた。

えっ?!