「いっ……市ノ瀬くんっ。」


勇気を出して声をかけてみた。


「……。」


なにも言わないで私を睨みつける市ノ瀬くん。


「あ、あの。」


「……んだよ、お前。」


しっ……しゃべった!!!


「えと、お、お昼……一緒に食べ……ない?」


「……別にいいけど。」


え、断られるかと思った。


「ほ、ほんとに。ありがと。」


「……ん。」


 なにやってんだろ私。


 わかってるのに。


 なにやっても無駄に終わるって。


 でも、ほっとけないーーー……。