恋愛、友情。ときどき涙。2



「……何考えてんだよ」


……そんなこと、できない。


俺はケータイを待ち受け画面に戻し……それをただボーッと見つめたまま小さくため息をつく。


“今まで通りでいたい”


そうアイツに言ったのは俺なのに……。


今まで通りに接してたらきっといつまでも俺は――


そこまで考えかけて……俺は勢いよく頭をブンブン振った。


……やめろ。

もうそんなことを考えるのは……。



だけど……自分の気持ちが分からない。


アイツの方に傾いていた気持ちが……少しずつ沢木の方に寄っていっている気もする。

それに気付かないほど俺は鈍感ではない。


でも……それじゃあ、俺が沢木を利用してアイツを忘れようとしてるみたいで……。


決してそんなことはない。


頭ではそう思っているけれど……一体、俺の本当の気持ちは……。


それは……自分でも分からない。


ただ……アイツを見てるとたまに胸が苦しくなるのも……

沢木と話していてたまに胸の鼓動が速くなるのも……


どっちも……事実。