──ドキドキ。

手の震えが自分でもわかり、佐々木にバレないようにぎゅっと手を握りしめる。


「いつまでって…分かんない。


あ、ずっと一緒に帰って欲しかった?」


そういいニヤリとする表情にさえ、ときめきを感じる私はかなりの重傷。


「そんなことない…!
ただ…いつまで続くかなーって疑問に思っただけ。」


「ふーん?」


…絶対バカにしてる反応だけどあえてスルーしよう。

そうして……
本題に挑むことにした。



──この時、まだ私は考えもしなかった。


「佐々木ってさ、好きな子とかいるの?」


───後ろから来る少女の存在を。


「好きな子?」


──少女が私達に気付いた。


「うん。
佐々木って意外とモテるじゃん?」


──少女が佐々木の存在に気付いたようだ。