「もぅ…なんでそんなに信用してくれないかなぁー」




後ろからいじけたような声がする。




「信用してないんじゃなくて、俺が自信ないの。」


「んー?」




意味が分かってないんだろーな。




ハタと立ち止まって


朱莉を振り向く。




「俺は、不安なの。朱莉が他の奴にとられるんじゃないかって。
朱莉は…ほんと可愛いから。ちょっとは自覚しろよな。
だから、いつでもそばにおいときたい。…分かってくれた?」




コクっと頷いて


繋いだ手にぎゅっと力が入る。




初めて言った。



かっこ悪い俺の本音



でも


朱莉に伝わるんならかっこ悪くてもいっか。




俺たちは

海の家の焼きそばの列に並んだ。