「おはよー」「おはようっ」

「ねぇねぇ!!昨日拓哉君と

なにかあった?」

「えっ…なんで?」

「だって……制服!シワシワだよ?」

さすが凛…。

おそるべき観察力…。

「……実は…」

私は昨日の出来事を話した。

「………なぁんだ!!」

「へ?」「……緋奈ちゃん…脈あり!」

凛に言われた。

脈?は?なに?脈ありって。

「凛…脈ありってなに?」

「ひ、ひ、ひ、緋奈ちゃん!?

脈あり分からないの!?」

「え、うん」

「はぁ…」

凛は深いため息をついた。

「脈ありってのは…」

そういって話し始めた。

私の顔はみるみるうちに赤くなった。

「……で、でも!!拓哉は好きな人が

いるんだよ!?

ほ、ほら!拓哉は女の子に慣れてるから

誰にでもキスぐらい出来るんだよ!」

「……はぁ…。そんなわけないよ!!

だって拓哉君が好きなのは…」

凛がなにかを言おうとしたとき、

拓哉に呼ばれた。

「おーい!!緋奈ぁ?」

「待って!!今いく!!

……凛ごめん。また明日ね」

「はーい」ちょっと残念そうな

顔をしながらカバンに教科書を

詰め始めた。

「拓哉っ!」私は拓哉に駆け寄る。