「龍!どこいくの?」 「幹部室だ」 「幹部室?総長室でなく?」 あたしが不思議に思ってきくと、龍はチラッとあたしをみて階段をのぼりはじめた。 幹部室は二階にあるらしい。 「総長室は幹部室の奥にある。 それに……」 「それに?」 龍は幹部室の扉の取っ手に手をかけて、ぽそっと言った。 「一人じゃつまんねー」 どうやら龍は寂しがりやらしかった。