マスターの……信一の手が止まった。 目を見開くマスターを一瞥して、あたしは今度こそ奥へ向かおうと歩く。 「……っ! まままっ待て舞月!!」 「もー、なに!」 「お前それ誰から聞いたん?!」 「龍」 「龍って……滝沢龍か?あの龍なんか?!」 「そー」 「おぃ……嘘やろ、」 頭をかかえてマスターは座り込んだ。