「傷は思ったより深く、火具矢の総長が病院につくまでには死んだ。 それを、來土が見ていた。 次の日には來土が日本中に情報を振り撒いていた。」 翔馬は、終わった。 ……、 龍は最後まで淡々と、機械みたいに話した。 「………………。」 龍が口を閉じると、長い沈黙が訪れた。 正直、動揺が隠しきれない。 こ、……こんなの、 不慮の事故でした、 そんな言葉で片付けられない。 だけど最初に沈黙を破ったのは、 「…………人質は。」 あたしだった。