……こいつ、なんなんだろう。
「そうですね」
「とりあえず話せば?龍さん」
こいつら、なんなんだろう。
ガアァンッッ!!
あたしは思いっきり壁を殴った。
「「「「……っ?!」」」」
ゆっくり手を離すと、拳形のくぼみがくっきり残る壁。
血はもちろん一滴もついていない。
無性に腹が立つ。こいつら、
「いいから速く話せ。
あたしが離れてくかなんて、どうでもいい。
あたしは巻き込まれたんだ。
教えてもらうのは義務でしょ。
それに」
あたしは言葉を切って連夜をまっすぐ見つめる。
「離れたら、あたしはその程度の女だったってことでしょ。」
